目次
はじめに
ホンダのグロム(GROM)は125ccながら、そのコンパクトさと取り回しやすさで多くのライダーから愛されています。しかし、純正マフラーではその魅力を最大限に活かしきれていないと感じるライダーも少なくありません。
特に排気音が物足りないと感じる方は多く、私もその一人です。小排気量ながらスポーティなバイクなのに、純正マフラーからはほとんど排気音が聞こえないのです(これはもちろん個人的な感想です)。
そこで今回は、グロムのポテンシャルを最大限に引き出すために、世界的に有名なパフォーマンスパーツメーカー「ヨシムラ」のマフラーに交換する方法を詳しく解説します。
マフラー交換は、バイクカスタムの中でも比較的簡単で、初心者でも挑戦できる作業です。この記事を読めば、グロムが生まれ変わるような体験ができるでしょう。
ライダー同士の会話
マフラー交換の5つのメリット
グロムのマフラーを交換する理由は様々ですが、特に以下の5つのメリットが大きいでしょう
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1パフォーマンスの向上ヨシムラなどの高性能マフラーに交換することで、エンジンの排気効率が大幅に向上します。これにより特に中低速域でのトルクが増加し、市街地での走行がより快適になります。また、最高出力も若干向上するため、高速道路でのパワー不足を少しでも解消できます
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2官能的な排気サウンド125ccエンジンでも、マフラー交換によってスポーティで心地よい排気音を手に入れることができます。ヨシムラのGP-MAGNUMサイクロンは特に低音が効いた重厚感のあるサウンドが特徴で、アクセルを開けるたびに気分が高揚します。もちろん、政府認証品なので騒音規制にも適合しています。
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3軽量化によるハンドリング向上ヨシムラマフラーは純正品と比較して約1kg以上の軽量化が可能です。125ccの軽量バイクでは、この重量差が意外にもハンドリングに大きな影響を与えます。特にリア周りが軽くなることで、コーナリング時の切り返しがより軽快になります。
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4見た目の大幅な向上純正マフラーは無骨なデザインですが、ヨシムラのマフラーは洗練されたスポーティなデザインが特徴です。ステンレスカバーの輝きとカーボンのアクセントが、グロムの存在感を何倍にも高めてくれます。サイレンサーのフォルムだけでなく、マフラーエンドのロゴも細部までこだわり抜かれています。
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5耐久性と品質の向上純正マフラーは長期使用すると錆びやすい部分がありますが、ヨシムラマフラーは高品質ステンレス製で耐久性に優れています。一度投資すれば、バイクを乗り換えるまで使い続けることができるでしょう。また、万が一の際の保証やサポートも充実しています。
用意すべき工具とパーツ
マフラー交換に必要なアイテムをしっかり揃えておけば、作業はスムーズに進みます。
以下のものを事前に用意しておきましょう。
マフラーのスプリングを引っ張るためのスプリングフックはヨシムラマフラーに付属しているので別途購入する必要はありません。
作業の手順
マフラー交換作業を効率よく行うために、全体の流れを把握しておきましょう。
基本的な手順は以下の通りです。
- バイクを安定した場所に駐車し、サイドスタンドを立てる
- エンジンが冷えていることを確認(やけど防止)
- 必要な工具と新しいマフラー、ガスケットを用意
- エキゾーストパイプとエンジンを接続しているエキパイフランジボルト(2箇所)を緩める
- マフラー本体を車体に固定しているマウントボルト(2箇所)を外す
- マフラー全体を優しく引き抜く
- 古いガスケットをエンジン側から取り外す
- 新しいガスケットを取り付ける(必ず新品を使用すること)
- まずエキゾーストパイプ側をエンジンに仮止めする
- サイレンサー部分を車体に仮止めする
- 全てのボルトが正しい位置にあることを確認後、規定トルクで締め付ける
- 付属のスプリングフックを使い、エキパイとサイレンサーをスプリングで連結する
- 全てのボルトが確実に締まっていることを確認
- マフラーの位置や角度が適切かを確認
- エンジンを始動し、排気漏れがないことを確認
実際の交換作業
それでは、実際の作業手順を詳しく解説していきます

純正マフラーの取り外し
グロムの純正マフラーは、わずか4箇所のボルトで固定されているだけなので、取り外しは非常に簡単です。
まず、エキゾーストパイプフランジの2本のボルトを10mmのソケットレンチで緩めます。この時点では完全に外さず、少し緩めておくだけで構いません。
次に、マフラー本体を固定している2箇所のマウントボルトを12mmのソケットレンチで完全に外します。これらのボルトを外せば、マフラー全体を取り外すことができます。



グロムは空冷エンジンでラジエーターなどの冷却フィンがないため、手が入りやすく作業性が非常に良いです。ボルトが外れたら、マフラー全体を後方に引き抜きます。
ガスケットの交換
古いガスケットはエンジン排気ポートに残っていることが多いので、確実に取り外します。この時、排気ポート内に異物が入らないように注意してください。
新しいガスケットをエンジン側の排気ポートに取り付けます。ガスケットは必ず新品を使用してください。使用済みのガスケットを再利用すると、排気漏れの原因になります。
ヨシムラマフラーの取り付け
新しいヨシムラマフラーの取り付けは、取り外しの逆の手順で行います。
- まず、エキゾーストパイプをエンジン側に挿入し、フランジボルトで仮止めします。この時点ではボルトを完全に締め付けないでください。
- 次に、サイレンサー部分を車体のマウント部分に合わせ、付属のボルトで仮止めします。
- マフラー全体の位置や角度を調整し、違和感がないことを確認します。
- 全てのボルトを規定トルクで締め付けます。締め付けの順番は、まずエキパイフランジボルト、次にマウントボルトの順番で行うと、マフラーに無理な力がかかりません。
- 最後に、付属のスプリングフックを使ってエキパイとサイレンサーをスプリングで連結します。ヨシムラマフラーに付属のスプリングフックを使えば、特別な力がなくても簡単に取り付けられます。


最終確認
全ての取り付けが完了したら、エンジンを始動して排気漏れがないことを確認します。異常な音やガス漏れがある場合は、すぐにエンジンを停止し、ボルトの締め付け状態や、ガスケットの装着状態を再確認してください。
また、アイドリング時と軽くスロットルを開けた時の排気音を確認し、マフラーが正常に機能していることを確かめます。
交換後の変化を体感
ヨシムラマフラーに交換した後は、以下のような変化を実感できるでしょう
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1排気音の変化 純正に比べて明らかに存在感のある排気音になります。特に3000rpm以上で回すと、スポーティーなサウンドを楽しめます
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2加速フィールの向上 特に中低速域でのトルク感が向上し、市街地での発進やコーナリング後の加速が滑らかになります。
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3見た目の大幅な向上 ステンレスの輝きとスポーティなデザインによって、バイク全体のイメージが一新されます
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4車体の軽量化 約1kg以上の軽量化により、取り回しが若干改善します
ライダートーク – マフラー交換後の感想
よくある質問
まとめ
ホンダ グロムのヨシムラマフラー交換は、比較的簡単な作業ながら、バイクに大きな変化をもたらします。排気サウンドの向上、パフォーマンスアップ、そして見た目の改善など、様々なメリットを手に入れることができるでしょう。
特にグロムのような小排気量バイクは、マフラー交換によって印象が大きく変わります。自分だけのカスタムバイクを作る第一歩として、ぜひチャレンジしてみてください。
この記事が皆さんのバイクライフをより充実したものにする手助けになれば幸いです。安全で楽しいライディングを!