去年の12月末発売のRSタイチの新作シューズ「DRYMASTER アローシューズ」をついに手に入れました!入手は今月末くらいの予定だったのですが、急遽入荷したとの事で発送されました。箱を開けた瞬間から高級感が漂うパッケージに、早速ワクワク!
ライダーの足元を守るシューズ選びは、安全性はもちろん、長時間のライディングの快適さを左右する重要なポイントです。今回は、防水性・防風性に優れた最新モデル「DRYMASTER アローシューズ」を徹底レビューしていきます。
この記事を読むとわかること:
- RSタイチ DRYMASTER アローシューズの外観と特徴
- ライディング時の使用感と機能性
- 防水性・防風性・防寒性の本当の実力
- BOAシステムの革新的な利便性
- 購入時の注意点とサイズ選びのコツ
目次
RSタイチ DRYMASTER アローシューズ 見た目



見た目はスポーティながらも洗練されたデザインで、バイク乗りならではのカッコ良さがあります。特筆すべきは従来の靴紐やマジックテープではなく、BOAシステムを採用している点。一度BOAシステムの便利さを体験すると、もう従来のシューズには戻れません!
シフトペダルやブレーキペダル操作時に靴紐が引っかかる危険性がないため、安全面でも大きなメリットがあります。ただし、ヒールカウンターとタンの長さが異なるため、履いていない状態では少し違和感があるのが正直なところ。後ろから見ると個人的には少しデザイン的に物足りない印象もありますが、機能性を考えれば納得できる部分です。
シューズの公式スペック
素材:
- 表地:合成皮革・牛革・ナイロン
- 裏地:ドライマスターインサート・ポリエステル
主な機能:
- ダイヤル操作のみで高いフィット感が得られるBOAクロージャーシステム
- 高い防水性と透湿性を持つDRYMASTERブーティ採用
- つま先、アウトサイド、ヒール、くるぶしに成形プロテクターを装備
- 強度と柔軟性に優れる合成皮革を使用
- グリップ力と適度なクッション性を両立したオリジナルソール
- 視認性を高める再帰反射リフレクター(ヒール・アウトサイド部分)
BOAレーシングシステムについて

『BOAレーシングシステム』は従来の靴紐のデメリットを解消する画期的なシステムです。ダイヤルを回すだけで簡単かつスピーディーに理想的なフィット感を実現し、走行中に緩むことがありません。逆に休憩時にはダイヤルを引くだけで瞬時にリリースでき、素早く脱ぐことができます。
このシステムで使用されているワイヤーレースは、航空機にも使用される49本のステンレスワイヤーを束ねて圧縮し、低摩擦コーティングを施した非常に強度と耐久性の高い素材です。スノーボードブーツを始め、現在ではスキー、ゴルフ、トライアスロンなど様々な分野で採用されている実績あるシステムです。
ライダー同士の会話:実際に使った感想
走行時のレビュー
実際に装着して走行してみた感想をまとめました。最初は靴自体がやや堅めで違和感を感じましたが、1〜2回履けばすぐに慣れてきます。ペダル操作のフィーリングも良好で、特に素足に伝わる感覚が適度に残るため、繊細なクラッチワークも問題なく行えます。
防寒性
冬場のライディングでは、薄手のソックス1枚では正直物足りません。中厚手以上のライディング用ソックスと組み合わせることで、冬場でも快適に走行可能です。真冬の長距離ツーリングでは、つま先用のカイロを併用するとより安心です。
防風性
これは本当に素晴らしい性能を発揮します。高速走行時の冷たい風が靴内に侵入することがほとんどなく、足元が冷えることによる集中力低下を防いでくれます。特に秋冬の早朝や夕方以降のライディングにおいて、この防風性能は非常に重宝します。
防水性
DRYMASTERインサートの効果は絶大です。小雨程度なら全く問題なく、しっかりとした雨でも内部への浸水はほとんどありません。ただし重要な注意点として、パンツの裾が短い場合は上から水が入ってきますので、雨具をしっかり装着し、裾をシューズの上からかぶせるように着用してください。
衝撃吸収性
衝撃吸収性に関しては標準的な性能です。特別なクッション性があるわけではありませんが、バイク用シューズとして必要十分なレベルは確保されています。長時間のライディングでも足への負担は少なく、ツーリング先での歩行にも耐えられる設計になっています(ただし後述するサイズ選びが重要です)。
ELFシンテーゼ16との比較
人気のELFシンテーゼ16と比較してみました。クッション性については両者ともに大差はなく、同等のレベルと言えます。主な違いは以下の通りです




| 機能 | RSタイチ DRYMASTER アローシューズ | ELF シンテーゼ16 |
|---|---|---|
| 防水性 | ◎(DRYMASTERインサート) | △(防水設計ではない) |
| 防風性 | ◎(風の侵入を完全にブロック) | メッシュ |
| 着脱 | ◎(BOAシステム) | ◎(BOAシステム) |
| 重量 | やや重め | 軽量 |
| サイズ感 | きつめ(ワンサイズ上推奨) | 標準的 |
| 価格帯 | 19,800円前後 | 16,000円前後 |
全体としては、冬場や雨天走行が多いライダーには圧倒的にRSタイチ DRYMASTER アローシューズがおすすめ。夏場のみの使用やコストパフォーマンスを重視するならELFシンテーゼ16という選択肢になりそうです。
メカニックと二人のライダーの本音トーク
購入時の注意点
サイズ選びの注意点
ツーリング目的での購入を検討されている方には、非常に重要な注意点があります。このシューズは製品の性質上、伸びにくい素材を使用しているため、サイズ感がかなりタイトに作られています。
普段26.5cmを履いている方は、必ず27.5cmを選びましょう。
実際、私は普段と同じサイズを購入してしまったために、ツーリング先で歩く際に指先が痛くなってしまい、非常に後悔しました。特に長距離ツーリングでは、バイクに乗っている時だけでなく、休憩時や観光で歩く場面も多いため、少し余裕のあるサイズ選びが重要です。
シーズン別の選び方
バイク用シューズ選びの鉄則として、以下の点を覚えておくと役立ちます:
- メッシュ製品:夏向け(通気性◎、防水性×)
- DRYMASTER等の防水製品:春・秋・冬向け(防水性◎、通気性△)
メッシュシューズは通気性に優れていますが、防水機能はありません。急な天候変化に備えて、コンパクトなシューズカバーを携帯するのもおすすめです。
まとめ:最強のライディングシューズの実力
スコア評価
良い点
- BOAシステム: ダイヤル操作だけで簡単着脱と緻密なフィット感調整
- 防水性能: DRYMASTERインサートによる高い防水性能
- 防風性能: 走行中の冷たい風を完全にシャットアウト
- 安全性: 適所に配置されたプロテクターが転倒時の衝撃を緩和
- 視認性: ヒール・アウトサイド部分のリフレクターが安全性向上
改善点
- サイズ感: 標準より小さめの作りで選択ミスのリスクあり
- 防寒性: 冬場の使用には追加の防寒対策が必要
- デザイン: 非着用時のシルエットにやや違和感あり
- 価格: 同クラスの他製品と比較するとやや高め
RSタイチの「DRYMASTER アローシューズ」は、防水性・防風性に優れた高機能ライディングシューズです。特にBOAクロージャーシステムの採用により、従来の靴紐やマジックテープと比較して着脱の容易さとフィット感の調整が格段に向上しています。
このシューズはオールシーズンで使えますが、特に春・秋・冬のシーズンで真価を発揮します。夏場は通気性の面では物足りなさを感じる可能性があるので、メッシュタイプとの使い分けも検討すると良いでしょう。
価格はやや高めですが、その機能性と耐久性を考えれば十分な価値があります。特にBOAシステムの快適さを一度体験すると、もう従来のシューズには戻れなくなることでしょう。
安全性、快適性、利便性を兼ね備えた「DRYMASTER アローシューズ」は、多くのライダーにとって頼れるギアとなること間違いなしです。