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いよいよバイクシーズンの到来!でもキーをひねってもエンジンがかからない…そんな経験はありませんか?

冬場はバイクに乗らない方が多く、春になっていざ乗ろうとした時に「バッテリーが弱っている」というトラブルが頻発します。実際に私も今年の冬はあまり乗れておらず、シーズン開始時にエンジンのかかりが悪くなっていました。長期間使用していないバッテリーは自己放電で弱っていることが多いのです。

この記事では、バイクシーズン前のバッテリートラブルを未然に防ぐための点検方法と、万が一弱っていた場合の対策、そして今後のトラブル防止法を詳しく解説します。シーズン初日にガレージで頭を抱えることのないよう、今からしっかり準備しましょう!


シーズン前バッテリートラブルの原因

バイクシーズン開始時にエンジンがかからないという経験は、多くのライダーが直面する問題です。なぜこのようなトラブルが起きるのでしょうか?

主なバッテリートラブルの原因

【自己放電の進行】

使用していなくてもバッテリーは月に約5〜10%自己放電します。冬の3〜4ヶ月間放置すると、最大40%も放電している可能性があります。

【低温によるダメージ】

冬の低温はバッテリー性能を著しく低下させます。氷点下の環境では、バッテリー能力が最大50%も落ちることがあります。

【電装品の消費】

時計・アラーム・イモビライザーなどの常時電源接続デバイスは、微量ながら継続的に電力を消費します。

【経年劣化の進行】

使わない期間も、実はバッテリーの内部劣化は進行します。特にすでに2〜3年使用しているバッテリーは要注意です。
アドバイス

バイクシーズン開始の2週間前には必ずバッテリーチェックを行いましょう。
問題があった場合の対処時間を確保できます。これだけで多くのトラブルを未然に防げます。


バッテリートラブルの兆候

以下の症状が見られたら、バッテリーの状態を確認すべきサインです

キーONにしてもメーターが動かない
エンジン始動した際にメーターが消える
エンジンの始動が悪い
セルモーターの回転が弱々しい
これらの症状は必ずしもバッテリーが原因とは限りませんが、まずはバッテリー電圧を確認することをおすすめします。

バッテリー状態の確認方法

バッテリー電圧をチェック

バイクのバッテリー電圧は以下の値が目安です

  • 【良好な状態】 12.5〜12.8V
  • 【要充電】 12.0〜12.4V
  • 【要交換検討】 12.0V未満

実際に私のバイクでも電圧チェックしたところ、電圧が下がっていました。

外観チェック

電圧だけでなく、以下の点も確認しましょう

  • バッテリーケースの膨らみやひび割れ
  • 端子部分の腐食や緩み
  • 液漏れの痕跡(MFバッテリー以外)

弱ったバッテリーの復活方法

バッテリーの充電方法は主に2つあります

充電器を使用する

  • 確実に回復が期待できる方法
  • バイクに乗れない状態でも充電可能
  • 様々な充電モードから選択可能

ランニングによる充電

  • バイクに乗ることでバッテリーを充電
  • 30分以上の連続走行が効果的
  • バッテリーが著しく弱っている場合は効果が限定的
バッテリーが完全に放電している場合、ランニング充電だけでは回復しないことがあります。充電器での充電をおすすめします。

充電器を使った正しい充電手順

私が実際に使用している充電器と手順を紹介します

必要な道具

バッテリー充電器

自動充電制御機能付きがおすすめ(私はセルスター DRC-300AMZを使用)

バイク専用車両ケーブル

一度取り付けると簡単に充電できるようになる

充電の手順

【1.準備】

バイクのエンジンを停止し、キーをOFFにする
換気の良い場所で作業する

【2.バッテリーへのアクセス】

シートを取り外し、バッテリーを露出させる
専用ケーブルがあればシートを外さずに済みます

【3.接続】

バッテリーの端子を外す(必ずマイナス端子から外す)
専用ケーブルをプラス側から接続
動作確認をしてから元に戻す

【4.充電モードの設定】

充電器には様々な設定があります
急速充電はバッテリーに負担をかけるため、通常充電がおすすめ

【5.充電完了の確認】

充電器の表示を確認 一晩充電した結果、12.5Vまで回復しました 始動性も良くなりました
充電中はバッテリーからガスが発生することがあります。換気の良い場所で作業し、火気厳禁です。また、バッテリー液が皮膚や目に触れないよう注意してください。


シーズン中のトラブル予防策

せっかく充電したバッテリーを、シーズン中にトラブルなく使い続けるためのポイントを紹介します

日常的なトラブル予防策

  • 【定期的な走行】 週に1回以上は30分程度の連続走行を心がけましょう。短距離走行だけだと充電不足になりがちです。特に通勤や買い物だけの利用は要注意です
  • 【バッテリーに優しい乗り方】 渋滞時の頻繁なアイドリングや短距離での電装品多用はバッテリーに負担をかけます。
  • 【電装品の賢い使用】 エンジン停止中のハイビームやグリップヒーター使用は最小限に。特にUSB充電器などのアクセサリーは、エンジン停止後は電源を切るよう心がけましょう。

定期点検のポイント

  • 【月1回の端子チェック】 端子の緩みや腐食は電装系トラブルの原因になります。月に1回は端子の状態を確認し、必要に応じて清掃しましょう。
  • 【長距離ツーリング前の電圧確認】 旅先でのトラブルを避けるため、長距離ツーリング前には必ず電圧チェックを。12.5V以下なら事前充電が安心です。
トラブル回避事例

あるライダーは毎週末の長距離ツーリングの前に電圧チェックを習慣にしています。
一度、電圧が低めだったため出発前に充電したところ、山間部での突然のトラブルを未然に防げたとのことです。


次のオフシーズンに向けた事前対策

楽しいバイクシーズンの間にこそ、次のオフシーズンに向けた対策を始めましょう。来シーズンのスタートをスムーズにするための事前準備が重要です

長期保管前の準備

  • 【フル充電してから保管】 バッテリーは40〜60%程度充電した状態が理想的です。完全放電状態で保管すると回復不能になる恐れがあります。
  • 【バッテリー取り外しの検討】 3ヶ月以上使用しない場合は、バッテリーの取り外しを強くおすすめします。取り外したバッテリーは室内の涼しく乾燥した場所で保管しましょう。
  • 【端子保護の徹底】 バッテリーを取り外さない場合は、少なくともマイナス端子を外し、絶縁処理をしておきましょう。これだけでも自己放電を大幅に抑えられます

オフシーズン中のケア

  • 【定期的な補充電プログラム】 取り外したバッテリーでも1〜2ヶ月に一度は充電器で補充電を行いましょう。バッテリーメンテナー(フロート充電器)があればさらに理想的です。
  • 【保管環境の管理】 バッテリーの理想的な保管温度は10〜20℃。極端な高温・低温を避け、直射日光の当たらない場所で保管しましょう。
次シーズンを快適に迎えるための裏技

シーズン終了前の最終ライドでは、40分以上の連続走行をすることで、バッテリーを良い状態で保管開始できます。
さらに保管前に専用充電器で充電すれば、次のシーズンのスタートがよりスムーズになります。

こんなときは交換のサイン

以下の場合は、充電しても根本的な回復は見込めないため、バッテリー交換を検討しましょう

充電しても電圧が上がらない、すぐに下がる
バッテリーケースの膨張や変形がある
購入から3年以上経過している
明らかな液漏れがある
バッテリーの問題と思っていたらレギュレーターなど他の部品の故障の場合もあります。不安な場合はバイクショップでの点検をおすすめします

おすすめのバッテリーメーカー

バッテリー交換の際は、信頼性の高いメーカー製品がおすすめです

GSユアサ (GS YUASA)

多くのバイクメーカーが純正採用
信頼性と耐久性に優れた日本製

MotoBatt(モトバット)

革新的なバッテリーテクノロジー
独自の端子デザインで取り付けが容易

SHORAI(ショーライ)

軽量で高性能なリチウムイオンバッテリー
寿命が長く自己放電が少ない


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まとめ:トラブル知らずのバイクライフのために

バイクシーズン前のバッテリー点検と適切なメンテナンスで、トラブルなくバイクライフを楽しみましょう。特に以下のポイントを押さえておくことが大切です

シーズン前2週間前には必ず電圧確認
シーズン中も定期的な点検を忘れずに
弱っていたらすぐに適切な充電を
次のオフシーズンに向けた準備も計画的に

ひと昔前に比べてバッテリー充電器は安くなってきています。一つ持っておくことで、突然のトラブルを予防できるだけでなく、バッテリー寿命を延ばすことができます。長い目で見れば、充電器への投資はバッテリー交換費用の節約につながるのです。

いざというときにエンジンがかからず焦るよりも、事前の準備で安心してシーズンを迎えましょう。バイクに乗る楽しさを最大限に味わうためにも、バッテリーメンテナンスは欠かせません!

あなたのバッテリートラブル体験・対策法は?

コメント欄で、あなたが経験したバッテリートラブルやその解決方法、予防策などをぜひ教えてください。ライダー同士の情報共有が、より良いバイクライフにつながります!

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