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サーキット走行を楽しむライダーにとって、安全性と性能は最優先事項です。アンダーカウルトレー(オイルキャッチトレー)は、サーキット走行時の安全性を高める重要なアクセサリーですが、その重要性は意外と見過ごされがちです。この記事では、アンダーカウルトレーの役割から選び方、取り付け方法まで詳しく解説します

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アンダーカウルトレーとは?

アンダーカウルトレーは、バイクの下部に取り付けられるカウリング(外装パーツ)の一種です。このパーツはバイクのフレームの下に配置され、エンジンや排気システム、フロントフォーク、スイングアーム、サスペンションなどの重要な構成要素を覆い、保護します。

特にサーキット走行では「オイルキャッチトレー」としての役割が重要で、エンジントラブルなどでオイルが漏れた際に、路面へのオイル飛散を防ぎ、他のライダーの安全を確保するための必須アイテムとなっています。多くのサーキットでは、オイルキャッチトレーの装着が義務付けられていることも少なくありません。


サーキット走行における重要性

サーキット走行においてアンダーカウルトレーが果たす役割は非常に重要です

1

オイル漏れによる事故防止

エンジンや冷却系統からのオイル・液体漏れを受け止め、路面への飛散を防ぎます。これにより、自分だけでなく後続のライダーの安全も確保できます。

2

サーキット規則の遵守

多くのサーキットでは安全対策として、オイルキャッチトレーの装着が義務付けられています。装着していないと走行を断られる場合もあります。

3

エンジン保護

路面からの飛び石や障害物からエンジン下部を保護し、エンジンダメージを防ぎます。

4

空力性能の向上

適切に設計されたアンダーカウルトレーは、バイクの空力特性を改善し、高速走行時の安定性を高めます。


アンダーカウルトレーの選び方

アンダーカウルトレーを選ぶ際は、以下のポイントを考慮しましょう

1

適合性

自分のバイクのメーカーと車種、年式に完璧に適合するものを選びましょう。純正設計のものが最も取り付けやすく、確実です

2

材質

主にFRP(繊維強化プラスチック)やカーボンファイバー製が一般的です

  • FRP:比較的安価で修理しやすい
  • カーボン:軽量で強度が高いが、価格も高め
  • 3

    容量

    オイル総量の半分以上を受け止められる容量があるものが理想的です

    4

    耐熱性

    エキゾーストパイプに近い位置に取り付けるため、耐熱性に優れたものを選びましょう

    5

    取り付けの容易さ

    取り付け金具や説明書が充実しているものを選ぶと作業がスムーズです


    取り付けに際して必要な物

    A-TECH エーテック アンダーカウルインナートレー Ninja ZX-10R KAWASAKI カワサキ アンダーカウル カウル関連 外装

    特徴: オイルトレー形状でサイドスタンド使用可能です。
    注意点: 21年以降の車種
    純正アンダーカウルにのみ対応

    京都機械工具(KTC) ボールポイント L型 ロング六角棒レンチ セット HL259SP

    特徴: カウル脱着の際に必要です。ボールポイントタイプは角度がついた場所でも使いやすく、作業効率が格段に上がります。

    デイトナ(Daytona) バイク用 断熱グラスウール シートタイプ 300mm×400mm×1.4mm 耐熱温度350度(アルミ部は耐熱温度200度)

    特徴: 買ったときに付属されていますが、少し短いかな?と思いますので、追加で買っておくと便利です。特にエキゾーストパイプに近い部分は、しっかりと断熱対策を施すことで、トレー自体の変形や劣化を防げます。

    ソフト99(SOFT99) 99工房 補修用品 シリコンオフ300 自動車補修の脱脂処理用 09170 96243

    特徴: 脱脂してからでないと断熱シートがすぐにはがれてしまいます。接着面の油分をしっかり除去することで、断熱シートの密着性が大幅に向上します


    取付手順

    1.純正アンダーカウルを外す

    六角レンチで取付ボルトを外せば降ろせます。

    カウルを取り外す際は、無理な力をかけずに、ボルトの位置と数を確認しながら丁寧に行いましょう。

    2.フィッティングを確認

    どういう状態で取り付くのかを事前に確認しておきましょう。
    アンダーカウルの取付場所と一緒に取り付ける形になります。フィッティングを確認することで、作業時のミスを防ぎ、スムーズな取り付けが可能になります。

    3.断熱シートを貼る

    マフラーの排熱などが多い所に断熱シートを貼っておきます! ただ付属品の断熱シートは小さく量が少ないので満足に貼れません。追加購入した断熱シートを使用して、排気管に近い部分はしっかりとカバーしましょう。これにより、熱によるトレーの変形や劣化を防ぐことができます。

    脱脂スプレーで接着面をしっかり清掃してから断熱シートを貼ると、長期間はがれにくくなります。

    4.そのままの状態で車両に取り付ける

    フィッティングしたままの状態で取付OKなので取り付けます。
    トレーを乗せたままだと少し重たいので下に木などを置いて高さを稼いでおくと取り付けが楽です。

    ボルトを締める際は、均等に力がかかるように対角線上から順に締めていくとゆがみを防げます。

    完成

    取付が終わった状態がこちらになります。アンダーカウルトレーが正しく取り付けられているか、以下の点を確認しましょう

    • しっかりと固定されているか
    • 排気管との間に適切な隙間があるか
    • ドレンボルトの下に正しく配置されているか
    • 走行時に干渉する部分がないか


    アンダーカウルトレーのメンテナンス方法

    アンダーカウルトレーは定期的なメンテナンスが必要です

    1

    走行後の点検

    サーキット走行後は必ずトレー内部にオイルや水などの液体が溜まっていないか確認しましょう。

    2

    定期的な清掃

    トレー内部に溜まった汚れや油脂類は、環境に配慮した洗剤で定期的に清掃します

    3

    亀裂やダメージの確認

    使用頻度が高い場合は、月に一度程度トレーの状態を確認し、亀裂や変形がないか確認しましょう。

    4

    固定部分の増し締め

    振動で緩むことがあるため、固定ボルトの増し締めを定期的に行いましょう。


    よくある質問と回答

    サーキット走行にアンダーカウルトレーは本当に必要ですか?
    はい、多くのサーキットでは安全対策として義務付けられています。仮に義務付けられていない場合でも、オイル漏れによる事故防止のために強く推奨されています。
    岡山国際サーキットは推奨です
    市販のアンダーカウルトレーと自作のものはどう違いますか?
    市販品は適合性や耐熱性、容量など専門的に設計されているため信頼性が高いです。自作の場合はコストを抑えられますが、正確なフィッティングや安全性の確保に技術が必要です。
    アンダーカウルトレーの装着でバイクの性能に影響はありますか?
    重量増加はわずかですが、適切に設計されたものであれば空力特性の向上も期待できます。一般的な街乗りでは影響をほとんど感じないでしょう。
    どのくらいの頻度でメンテナンスが必要ですか?
    サーキット走行の頻度にもよりますが、最低でも走行ごとに点検し、3~5回の走行ごとに清掃することをお勧めします。


    まとめ

    純正向けのアンダーカウルトレーなので結構な空間が開いています。 エーテック以外のメーカー品となるとまだ出ていないので、他メーカーが出すのを待つか、自分で作成するか、オーダーメイドで作成してもらうかの3択になりそうですね。

    アンダーカウルトレーは単なるアクセサリーではなく、サーキット走行における安全装備の一つです。適切な選択と取り付け、そして定期的なメンテナンスを行うことで、安全かつ快適なサーキット走行を楽しむことができます。

    自分のバイクに合ったアンダーカウルトレーを選び、正しく取り付けることで、万が一のオイル漏れ時にも他のライダーの安全を守る責任あるサーキットユーザーとなりましょう。

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