目次
はじめに
バイクのメンテナンスの中でも、タイヤ交換は少し難易度が高いと感じる方も多いのではないでしょうか?特に自分でホイールからタイヤを外し、新しいタイヤを装着する「手組」は初心者にはハードルが高く感じますよね。

今回はHonda Grom(ホンダ グロム)のリヤタイヤの手組に初挑戦しました!このグロムは125ccの小型バイクながら、カスタム性も高く人気のモデルです。タイヤ交換を自分でできるようになれば、バイク維持費の節約にもなり、愛車への理解も深まります。
ショップに依頼すると工賃だけで3,000〜5,000円ほどかかることも多いですが、自分でやれば工具代を除けば基本的にタイヤ代だけで済みます。初心者向けに、必要な工具や手順を詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください!
ライダー同士の会話
準備するもの
タイヤレバー
バルブドライバー
タイヤ
バルブ
ダルマジャッキ or パンダジャッキ or メンテナンススタンド
作業説明
タイヤ交換の全体の流れを先に把握しておきましょう。
- バイクをメンテナンススタンド等で浮かせる
- アクスルシャフトを外す
- タイヤを外す
- 両面のビート部を落とす
- タイヤレバー等でタイヤをホイールから脱着する
- タイヤのバルブを新しい物に交換する
- 新しいタイヤをホイールに取り付ける
- 空気を入れた際にエア漏れがないか確認する
- タイヤを車体に組み付ける
- アクスルシャフトをトルク締め管理する
作業要領
バイクを浮かせる

今回用意したジャッキはダルマジャッキです。バイクをジャッキアップする際は、安定した場所を選ぶことが重要です。
ジャッキでバイクを浮かせたら、アクスルシャフトのナットを外し、チェーンの調整ナットを緩めてチェーンをだるんだるんにしておきます。これでアクスルシャフトが抜きやすくなります。
アクスルシャフトを外す


アクスルシャフトが錆びていたり固着していたりすると抜きにくいことがあります。そんな時は木や銅など、アクスルシャフトより柔らかい材質の物を間に挟んでハンマーで叩くと抜けやすくなります。

注意点: 普通のハンマーで直接叩くとアクスルが歪んだり、ボルトのねじ山が傷ついたりするので絶対にやめましょう!
タイヤを外す
アクスルシャフトが引き抜けたら、チェーンをスプロケットから外して、リヤのブレーキキャリパーをずらします。

タイヤ交換作業中はスプロケットで手を切る危険があるので、スプロケットも外しておくと安全です。通常は引っ張るだけで外れます。

次に、バルブドライバーでバルブコア(ムシ)を取り外して空気を抜きます。この時、バルブから高圧の空気やゴミ・砂が飛び出してくることがあるので、バルブの真上に顔を持っていかないよう注意しましょう。

両面のビート部を落とす
ここからがタイヤレバーの出番です。タイヤの両面(裏表)のビート部を落としていきます。ビートとは、タイヤとホイールの間にある密着部分のことです。

ビートはホイールにしっかりとへばりついているので、力が必要です。専用のビート落とし工具があると楽ですが、高価で場所も取るため、タイヤレバーだけでも十分対応できます。
コツ: 初心者には3本セットのタイヤレバーがおすすめです。2本で隙間を開けて、残り1本で抉ると効率よく作業できます。
タイヤレバー等で抉ってタイヤをホイールから脱着する

両面のビートが落とせたら、自転車のタイヤ交換と同じ要領でタイヤを外していきます。

最後の部分はなかなか外れにくいことがありますが、根気よく作業しましょう。再使用しないタイヤであれば、ビート部分をカッターなどで切ると簡単に外せますが、安全に十分注意してください。
タイヤのバルブを新しい物に交換する

基本的にタイヤ交換の際は、バルブも新品に交換するのがおすすめです。古いバルブはカッターやニッパなどで切れば簡単に取り外せます。

新品のバルブに交換する際は、確実に奥まで入れるようにしましょう。結構引っ張らないと奥まで入らないので、しっかりと奥まで装着してください。
新しいタイヤをホイールに取り付ける
タイヤをホイールに取り付ける前に、潤滑剤を使用すると作業が楽になります。専用のタイヤクリームがベストですが、今回は一般的な潤滑スプレーで代用しています。

タイヤの内側とホイールの外周に潤滑剤を塗り、タイヤを入れやすくします。最初は足で蹴り込むようにするとある程度まで入りますが、途中からはタイヤレバーを使って抉り入れていきます。

重要なポイント: タイヤを入れる際は、反対側が出ないように足などでしっかりと抑えておきましょう。そうしないと、入れた部分の反対側が外れてイタチごっこになってしまいます。

空気を入れた際にエア漏れがないか確認する
タイヤが組み付けられたら、空気を入れていきます。自転車の空気入れでも不可能ではありませんが、ビートがうまく入らないことがあります。


今回は車のパンク修理キットなどに入っている、シガーソケットから電源を取るタイプのエアーコンプレッサーを使用しました。空気を入れた後は、石鹸水をビート部分とバルブ周辺にかけて、エア漏れがないか丁寧に確認しましょう。
タイヤを車体に組み付ける
ここまで終われば、あとは外した逆の順序で組み付けていきます。


タイヤを軽く持ち上げながらアクスルシャフトを入れると作業がスムーズに進みます。持ち上げないと入れにくいので注意しましょう。
アクスルシャフトをトルク締め管理する
最後にアクスルシャフトを適切なトルクで締め付け、ブレーキの当たりとチェーンの調整を行います。タイヤがまっすぐ向いているかも確認しておきましょう。

これで作業完了です!
まとめ
Honda Gromのリアタイヤ交換は、適切な工具と手順を踏めば、初心者でも十分に挑戦できる作業です。最初は時間がかかるかもしれませんが、経験を積むごとに上達していきます。
自分でタイヤ交換ができるようになれば、工賃の節約になるだけでなく、愛車への理解も深まり、バイクライフがより充実することでしょう。
今回の記事が皆さんのタイヤ交換の参考になれば幸いです。作業の様子は動画でもアップしていますので、よかったらチェックしてみてください!
[タイヤ交換動画へのリンク]
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